【インディーズ界の新たな可能性】name your priceと投げ銭の意味を考える
今、音楽業界で新たに注目されつつある音源販売のスタイルです。
正直なところ、日本ではまだまだこの言葉を見かける機会は少ないと思います。
そもそもこの定義を取り入れたサービスになじみのない人が多いと思われます。
アーティストが新たな可能性を見いだしている今、name your priceについてお話しさせてください。
name your priceの意味は?
name your price=「作品の値段はあなたが決めてください」
世界中で通用する投げ銭と似たようなスタイルの呼称です。
つまり、下は0円から上は値段が決まっていない状態です。
作品の値段は完全にリスナーに委ねられます。
こうなってくると、最初から安定した利益を考えることは難しいかもしれません。
しかし、リスナーは気軽に作品を手に取れるので、流通量が増え認知度を上げられます。
Radioheadのトム・ヨークなど著名なアーティストがあえて取り入れ話題になりました。
bandcampという音源配信サイトでname your priceと表示し、作品を販売したのです。
では、次の章でbandcampとは何か触れます。
bandcampとは?
bandcampとはアメリカで2007年に生まれた音楽の宣伝プラットフォームです。
翌年、2008年にインディーズアーティストを中心にダウンロード販売を開始しています。
新しい音楽を発見、アーティストを直接サポートbandcamp
他の音源配信サイトとの違いは
- 広告を表示せず、全てのトラックがウェブ上でフル視聴できる
- アーティストは自由にサイトをカスタマイズし、音源をアップロード、共有できる
- アルバムまたは曲ごとにアーティストが価格を設定し販売できる
以上が強みとして挙げられます。
業界のセールスが低迷している、この厳しい時代にこびない姿勢を提案するサービスです。
ライブでも「name your price」が存在する
まだ一般的ではありませんが、このスタイルはインディーズシーンのライブでも注目されています。
ライブで入場料を取らずに、良いと思ってもらった人だけに直接お金をもらう。
古い言い方をすれば、おひねりですね。
よりシンプルな活動への回帰ととらえられます。
特にインディー時代のバンドマンにとっては、芸術の本質をついたマネタイズとも言えるかもしれません。
ライブパフォーマンスを見て、お客さんが判断できるからです。
ご存じの通り、良い音楽も売れにくくなっている状況です。
過去にこのような方法を取り入れ、急成長している関西出身のバンドもいます。
ライブオーディション「TOKYO BIG UP!」でグランプリを獲得。
「FUJI ROCK FESTIVAL 2017」ROOKIE A GO-GO枠にも出演した、「バレーボウイズ」というバンドです。
歌謡曲をベースにした、どこか懐かしいサウンドをロックに落とし込むスタイルが話題を呼んでいます。
まだ、あどけなさが残る表情の女の子から、反骨精神をまとったアウトサイダーまで、まるで合唱しているような暖かく、泥臭い光景です。
そんなパフォーマンスが観客の心をわしづかみし、全国のライブハウスでライブをおこなっています。
そして、バレーボウイズは2017年11月8日に1st albumをリリースしました。
最後に
インディーズで活動するバンドマンやミュージシャンの皆さんはこの方法に注目してみてください。
もちろん、name your priceの本当の価値はアーティスト次第です。
あなたがもし活動に自信を持っていて、今の状況に悩んでいるなら道が開けるかもしれません。
きっと、見てもらう人や聴いてもらう人は将来のファンへとつながります!
バレーボウイズの活動を見ていて感じたことをまとめました。